ミニトマトを「大量に仕入れしたい(購入したい)けど保存の仕方や見分け方がよくわからない」という方もいるでしょう。
ミニトマトは1粒が小さくてすぐに消費できますが、特に大量購入の場合は保存方法が課題となります。
そこで本記事は、ミニトマトに関するさまざまな情報をまとめて、保存方法や食べ方などを紹介します。
ミニトマトの特徴
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ミニトマトは、通常のトマトよりも小さいナス科ナス属の緑黄色野菜です。手で摘んで口に入れやすいサイズ感があり、10~30gの重さが特徴です。ここでは、ミニトマトの特徴である品種や栄養素について解説します。
ミニトマトが生まれたきっかけ
ミニトマトは飛行機の機内食用に作られたことがきっかけで生まれた派生種です。もととなったトマトは、アンデス地方から持ち込まれたものです。長い時間をかけてトマトが食用に整えて、さらにトマトの改良でミニトマトが生まれたというわけです。
ミニトマトと呼ぶ理由
ミニトマトは品種による違いではなく、「大玉トマト」「中玉トマト」「ミニトマト」とサイズで区別しています。
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例えば、「大玉トマト」は200g以上、「中玉トマト」は50gほどです。ミニトマトは10~30gですから、品種名(トマトの品種区分)ではなく、大きさで分類した名称です。
プチトマトはミニトマトの品種名
ミニトマトと聞いて連想するのが「プチトマト」です。以前は「プチトマト」という品種が家庭菜園で流行し、ミニトマト同様に名前がよく知られていました。しかし、2023年現在、「プチトマト」は生産されていません。
ミニトマトという呼称は、小さなサイズのトマトをまとめた呼び名ですが、「プチトマト」はミニトマトの品種の1つです。
ミニトマトの品種
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ミニトマトにはいくつかの品種があります。ミニトマトの品種の違いは、色合いや形状で呼び方が変わり、糖度や味が品種ごとに変化することです。
例えば、先の尖った形状のミニトマトの品種には、「アイコ」や「フラガール」があります。
他にも黄色い「イエローアイコ」「イエローミミ」「スィートミニイエロー」、オレンジの「フラガールオランジェ」「オレンジパルチェ」、さくらんぼのようなサイズの小さい「プチぷよ」などです。
糖度が高い品種としては13~15度の「オレンジパルチェ」や「スイートミニイエロー」です。
また、各品種の中でも全国的に知名度の高い「アイコ」という品種は、収穫量が多く、病害にも強いといえます。果実がしっかりしているため触感に優れることからサラダや弁当の惣菜に向いているでしょう。
ミニトマトの栄養素
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ミニトマトは、通常の大きさのトマトに比べてサイズが小さいだけで、基本的に含む栄養素に違いはありません。しかし、同じ重量に対して栄養素の量は、全体的にミニトマトが多く、トマトのほうが少ない傾向にあります。
例えば、カロリーはミニトマトのほうが大きく、炭水化物やタンパク質の量もトマトより多く含まれます。なぜなら、ミニトマトはトマトの水気を減らして中身を凝縮したイメージに近いからです。
これはトマトよりも熟成期間が長いために栄養素が増えることにあります。特に100gあたりの炭水化物は5g程度のトマトよりミニトマトが7g程度と多く、糖度の高さがあらわれているのがわかります。
トマトに含まれる栄養素で健康効果が注目される抗酸化作用のポリフェノール「リコピン」は、ミニトマトのほうが約3倍の量を含みます。それにビタミン(B6・C・βカロテン)やミネラル、食物繊維もまた、ミニトマトがトマトよりも優れているでしょう。
新鮮なミニトマトの見分け方
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新鮮で美味しいよく熟れたミニトマトと見分けるには、ミニトマト本体の状態をよく観察することです。その際に、以下のポイントをチェックします。
ヘタのしおれ具合
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ヘタのしおれ具合は、甘みや完熟度を確認するのに適しています。ヘタがしおれるのは収穫から時間が経って、ヘタの水分が抜けるためです。
そのため、ヘタが「枯れている」「しおれている」という場合は、その状態が進行するほど甘みが出てよく熟れます。
ハリやツヤ
ハリやツヤは良いほど水気を含んでいることから、新鮮度が高いと判断できるのです。
白の2本線がある
白の2本線は、トマトでいうところの「スターマーク」(星の形状)と同じで、糖度のある熟したトマトの尻にあらわれます。
赤みが深い
赤さは、リコピンの量や完熟度によって違いが出るため、赤みが深いほど多くリコピンが含まれています。
ミニトマトの保存方法
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ミニトマトを大量に購入・収穫したとき、気になるのが保存方法です。
常温保存
野菜を冷蔵保存している方もよくいますが、ミニトマトの場合は基本的に常温保存ができる野菜で知られています。
特に、湿気の多いのが苦手なため、梅雨や夏場は注意し、湿度が低くて日光の当たらない暗所に保存するのがセオリーです。その際に、購入時の袋に詰めた状態ではなく、通気性の良い容器や箱に入れて保存します。
冷蔵保存
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すでに切り分けたトマトは傷むのが早いため、冷蔵保存してできるだけ早期に食べきります。
冷蔵では、ミニトマトは水気が嫌いなため、洗った後によく拭いて、水分が残らないようにします。その際に、ヘタも取り除いておくのです。
さらに、ミニトマトの下にキッチンペーパーや清潔なふきんなどを下敷きにして、水分を吸うようにします。後は冷蔵庫に入れて保存します。
冷凍保存
大量購入した場合は、すぐ食べずに長く保存することになるため、冷凍保存します。冷凍保存する場合は、冷蔵時の処理に加えて、ジッパーなどの袋に入れます。
このとき、隣接するミニトマトの皮同士がくっつかないようにすることです。量が多くて上手く並べられないときは、多少手間がかかりますが個別にラップで包んで保存しましょう。
後は、食べたいときに袋から出して、冷凍の場合は加熱するだけです。
ミニトマト美味しい食べ方
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ミニトマトの見分け方や保存方法がわかったところで、実際に食す場合の食べ方を紹介します。
サラダ
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ミニトマトのレシピや食べ方で多いのは、そのままサラダや副菜として出す方法です。新鮮で美味しいほど、一緒に食べる料理を美味しくします。メニュー例として、ツナマヨやキャベツなどのサラダに添えるのが定番です。
焼く・煮る
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トマトレシピで代表的なパスタや野菜の和え物、スープとして料理に加える焼く・煮る方法もあります。実際に、トマトソースを使うパスタ料理ではミニトマトを使うだけでも味のアクセントと彩りを加えられるのです。
ペーストやスープ
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潰してトマトペーストやスープそのものにする方法があります。トマトでは味わえないミニトマトならではの自然な甘みを感じられる下地ができあがるのです。
大量購入した場合には、残ったミニトマトを存分に使用したペーストやスープで一気に消費できるでしょう。
まとめ
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今回は、ミニトマトの特徴や見分け方、保存方法などについて取り上げました。ミニトマトはトマトに比べて栄養素が多く、味や糖度もミニトマトでしか味わえないものばかりです。品種によって糖度も異なります。
そのため、購入する品種を決めたら、実際に直売所やスーパーで新鮮なトマトを見分けるのです。そのうえで、食べ方を決めて、鮮度を保つ保存方法を実行しましょう。