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りんごの蜜の正体は?知っておきたいおすすめ品種と蜜入りりんごの見分け方

りんごの蜜の正体は?知っておきたいおすすめ品種と蜜入りりんごの見分け方

甘くておいしいとして人気のある蜜入りのりんご。半分に切ったときに真ん中の部分が黄色く透き通っていると嬉しくなるという人も多いと思いますが、なぜ蜜入りのりんごが甘いと言われているか知っていますか?

そこで本記事では、りんごの蜜の正体をはじめ、蜜が入りやすい品種や見分け方などをまとめました。なかなか蜜入りりんごに出会えないという方は選ぶ際の参考にしてみてください。

 

りんごの蜜の正体は?

りんごふじ

りんごの蜜の正体は、果実の成熟に伴って自然に発生するソルビトールなどの糖分です。

りんごなどのバラ科の植物では、葉が光合成をして作られた糖質を酵素の働きによってソルビトールに変化させ果実に貯蔵します。

その後、貯蔵されたソルビトールのほとんどがショ糖などに変換されますが、果実の成熟が進むことで酵素の働きが低下し、そのままの形で果実内に水分として蓄積してできたものが蜜と呼ばれています。

また、りんごに蜜が入るのは果実が熟すことだけでなく、気温が低くなるなどの気象条件も重要になってきます。

一部では注射などを用いて蜜を注入しているのではといった誤解もあるようですが、りんごやナシなどで見られる「みつ症状」と呼ばれる生理現象のひとつです。

 

蜜入りのりんごが人気の理由

りんごの断面

蜜入りりんごは甘いというイメージを持っている方も多いと思いますが、実は果肉部分と比べると蜜自体の糖度は高くなく、蜜の部分だけを食べてもそれほど甘くありません。ではなぜ、これほどまでに蜜入りのりんごが人気なのでしょうか。

それは、蜜がたくさん入っているりんごは完熟したりんごであるという証だからです。

よく熟したりんごがおいしいというのは当然のことともいえますが、欧米諸国ではりんごに蜜が入っていると生理障害として扱われ、あまり好まれないという側面もあるようです。そのため、蜜がたっぷり入ったりんごを好んで食べるのは日本特有の食文化ともいえるでしょう。

 

密が入りやすいりんごの品種

木になるりんご

出典:pixabay

りんごの蜜はすべての品種で必ず発生するわけではなく、完熟しても蜜が入らないというりんごの品種も多くあります。

ここからは、蜜が入りやすい品種の特徴などを見ていきましょう。

 

サンふじ

「サンふじ」はりんごの中でも特に人気で蜜が入りやすい品種の代表格として知られています。シャキシャキした食感とジューシーさが特徴で、甘さと酸味のバランスに優れた人気のある品種のひとつです。果実に袋をかけずに栽培したものが「サンふじ」、袋をかけて栽培したものが「ふじ」と呼ばれ、同じ品種ではありますが、蜜の入りやすさでは「サンふじ」の方が優れています。

 

早生ふじ

「早生ふじ」は「ひろさきふじ」や「紅将軍」といった品種の総称で、ふじよりも1ヶ月ほど早く収穫することができます。特に「ひろさきふじ」は味や食感が「ふじ」に近く、糖度が高く密も入るため人気の品種となっています。

 

北斗

「北斗」もサンふじに続いて蜜が入りやすい品種です。栽培が難しいことから希少な品種になりつつありますが、果汁が豊富で甘みと酸味のバランスがよく人気があります。

 

ぐんま名月

「ぐんま名月」は群馬県で誕生した黄色いりんごの品種です。甘みが強いのが特徴で、黄色いりんごとしては珍しく蜜が入りやすいとされています。

 

このように蜜が入りやすい品種はいくつかありますが、これらを購入したからといって必ず蜜入りのりんごに当たるという訳ではないので注意が必要です。先述したように、果実の成熟具合や収獲時期の気温が平年よりも高い場合には蜜が発生しないこともあります。

 

蜜入り・蜜なし?りんごを選ぶポイント

蜜が入ったりんご

りんごが蜜入りか蜜なしかどうかを自分で見分けるポイントを紹介します。お店で購入する際などの参考にしてみてください。

 

蜜の入りやすい品種を選ぶ

どうしても蜜入りのりんごが食べたいという方は、「サンふじ」や「北斗」といった蜜の入りやすい品種を選ぶことからはじめましょう。

 

完熟しているものを選ぶ

蜜入りりんごは完熟しているりんごに多く発生します。

実際に手に取って選ぶ場合は、

・同じ大きさの場合はずっしりと重い方を選ぶ

・ツルが太いもの

・りんごのお尻の部分が平べったくなっていて黄色く透き通っているもの

上記の3つを意識して選ぶようにしましょう。

 

蜜にも旬がある

蜜入りのりんごの最盛期は11月下旬~12月下旬とされています。

この時期に蜜の入りやすい品種のりんごを購入すれば蜜入りに出会える可能性が高いです。

しかし、購入した当初は蜜入りであっても、保存しているうちに蜜が果肉に吸収され見えなくなることがあります。果実に吸収されても糖度がかわることはありませんが、蜜入りの状態で食べたい場合は早めに消費するようにしましょう。

 

蜜入りりんごは早めに食べきろう!

蜜入りのりんごは完熟しているため、傷みやすいという特徴があります。熟しすぎるとりんご特有のシャキシャキとした食感も失われてしまうので、保存する場合は必ず野菜室に入れてなるべく早く食べきるようにしてください。

 

参照サイト

農林水産省「消費者の部屋(蜜入りりんごについて)」

秋田県「みついりリンゴのひみつ」

一般社団法人 青森県りんご対策協議会「りんごの品種」

りんご大学「蜜入りりんご」

 

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